2018/02/13 最終更新日:2019/11/13

仮想通貨の「ICO」と新規公開株の「IPO」の違い

仮想通貨の「ICO」とは?

仮想通貨でよく使われる言葉に、「ICO」という言葉があります。
この「ICO」とは、仮想通貨の資金調達手段の1つであり、新規公開株式の「IPO」と似ているものです。何か新しい事業を開始する際は多額の資金が必要になります。


これまでの資金調達の手段といえば、銀行などの金融機関から融資を受けるか、株式を発行し資金を募るという方法がメジャーでしたが、近年ではこの「ICO」という資金調達方法が注目されています。この「ICO」という名前は、株式を市場に新規に上場し投資家に購入してもらう「IPO」(新規株式公開)からきています。
「ICO」は企業やプロジェクトがトークンを発行し、仮想通貨取引所の上場し、暗号通貨の投資家に購入してもらう事で資金調達をすることを指します。
「IPO」が株式を発行し資金調達するのに対し、「ICO」はコインやトークンを発行し資金調達を行ないます。

 

「ICO」と「IPO」の共通点

「ICO」と「IPO」には数々の共通点があります。
まず、どちらも不特定多数の出資者を募り資金調達を行うことが出来ます。そして市場や取引所に上場することでその企業やプロジェクトをPRできます。企業やプロジェクトをバックアップできるのも共通しています。
そして発行した株式やトークンは、多くの出資者が集まれば集まるほど価値が上がっていきます。

 

「ICO」と「IPO」の違い

「ICO」と「IPO」はどちらも株式やトークンなどを発行し資金を調達するという共通点はありますが、発行するものは違います。
この違いの他にも、株式と違い「ICO」が発行しているトークンやコインは投資家以外にも購入してもらえる可能性があります。株式を購入する方はほぼ投資家ですが、「ICO」はアプリケーションを作成するプラットフォームなので、そのアプリを活用したいと考える一般の方も購入するでしょう。
資金の調達方法としては投資家からしか期待が出来ない「IPO」より、様々な人からの資金が期待できる「ICO」の方が優れていると言えます。そして「ICO」は「スマートコントラクト」の機能を有しているため、契約をデータととして上乗せすることが出来ます。
車の取引や不動産の取引など、複雑な契約などを一括で処理できるという強みもあります。
「ICO」にはただの貨幣などとは異なり、様々な機能を貨幣に付帯する事が出来ます。これにより発行するコインそのものに価値を持たせることが出来ます。
「ICO」はこういった特徴により、投資家以外の様々な層からの注目を集め、「ICO」の本来の目的である資金調達の目標を達成させやすくしています。

 

「ICO」はクラウドファンディングに近い形式

「ICO」は銀行や株主から直接出資を受けるわけではありません。
「ICO」は形式的に、クラウドファンディングに近く、独自で通貨を発行や販売を行い、その通貨に対して出資してもらう形で資金調達を行うというのはクラウドファンディングに近い形です。
通常の資金調達では銀行や株主に対し、創業計画書などを提出しなければいけないのですが、「ICO」ではその必要がなく出資を受けることが出来るので資金調達のハードルは従来より低くなりました。

 

「ICO」には優待制度や議決権などはない

日本で株式を購入すると、企業にもよりますが株主優待券をもらうことが出来ます。
この株主優待制度は日本では高い人気があり、これを目当てに株式を購入する方もいるようです。そして株式を購入するという事は、その企業の株主になるという事なので、株主総会などでの議決権が与えられます。この議決権は企業の方向性などを決める重要な権利で、「IPO」にはありますが「ICO」にはありません。
「ICO」や「IPO」の資金調達方法には、資金調達の幅や資金調達の対象、出資者のメリットなど違いがあります。しっかりと双方がメリットやデメリットを考慮し行うことが必要になるでしょう。
「ICO」も「IPO」も本来の目的である資金調達が達成できなければ意味がありませんし、出資者もそれ相応のメリットがなければ出資を継続しようとは思わず、結果資金調達が失敗してしまうこともあります。
重要なのは資金を募る側も、出資する側もWin-Winの関係になることではないでしょうか。

 

「ICO」の問題点

仮想通貨において重要な資金調達方法である「ICO」ですが、現在重大な問題点がありそれを解決できなければ未来はないかもしれません。
その問題点というのは、「ICO」が詐欺に利用されているという問題です。現在詐欺師が最も注目しているのが仮想通貨と言われており、この仮想通貨を利用した詐欺が横行しています。詐欺に「ICO」も利用されており、資金を募るだけ募って逃げてしまったりする詐欺がこれまで数多く起こっています。
仮想通貨という性質上、詐欺であるという事を見抜くまでに時間が掛かり、詐欺だと分かったころには犯人は行方知れず、という事が世界中で起こっています。
こういった事もあり新規の仮想通貨の「ICO」にはみんな警戒し、健全な仮想通貨であっても思う様に資金が集まらないという様なことが起きています。この問題を解決できなければ今後新しい仮想通貨は生まれにくいといえるでしょう。
こういった様々な問題を解決することも仮想通貨の課題と言えるのではないでしょうか。

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