2018/02/21 最終更新日:2019/11/13

私たちの生活を守ってくれている保険制度の成り立ち

そもそも保険はいつ頃始まったのか

保険とは、私たちが安心して暮らすために必要不可欠なものです。
この保険という仕組みは、いつ頃始まったんでしょうか?


これには諸説あるのですが、紀元前2250年頃のバビロン王ハムラビの時代までさかのぼります。
この時代には保険と似たような取り決めが存在していたようです。
それは資金を借りて出発したキャラバンなどが災害や盗賊などにあってしまい、荷物を失ってしまった場合、その損害は資金を貸したものが負わなければいけないというものでした。
このバビロン王ハムラビの時代の取り決めが、保険の考え方の起源と言われています。
その後、古代ギリシャなどでは海上貿易が発展し、嵐や海賊などの被害にあった場合、荷物の所有者と船主で損害を分担し負担するという習慣が出来ました。これがいわゆる海上保険です。保険の始まりはこの海上保険から始まったようです。

 

15世紀半ばから大航海時代に入ります。

この頃になると航海が失敗すると金融業者が積荷の代金を支払い、航海が成功した場合、金融業者に手数料の支払いを行うという仕組みが生み出され、それまで個人間で行われていたものが、組織的に行われるようになり保険の仕組みは発展していくことになります。

 

海上保険から火災保険へ

1666年9月のロンドンで大規模な火災が発生します。
火元はパン屋のかまどと言われているこの大火災は4日間に渡り燃え続けました。
ロンドン市内の85%もの家屋が焼失してしまい、「ローマ大火」、「明暦の大火」とこの「ロンドン大火」は世界三大大火と言われているほど、大火災だったようです。
この「ロンドン大火」をきっかけに1681年世界初の火災保険会社「ファイア・オフィス」が誕生します。
ニコラス・バーボンの手により創業され、これをきっかけに沢山の火災保険会社がイギリスで誕生しました。

 

日本の損害保険の始まり

日本では災害にあった際にお互いで助け合う相互扶助の考え方は、平安時代や室町時代には存在しています。
日本の損害保険も海外と同様に海上保険が始まりでした。
江戸時代に活躍した朱印船などは、海難事故の危険が高く「抛金」という制度が考え出されました。
これは、朱印船などの1航海につき金融業者が証文に基づき金を貸し、航海が無事に終われば利子をつけ元金を返済し、航海が失敗すれば利子も元金も支払わなくてもいいというものです。
この「抛金」という制度が、損害保険のベースになったと言われています。
その後日本では、1859年に横浜で損害保険業が外国の保険会社によって始まり、1879年に日本最初の海上保険会社となる東京海上保険が営業を開始しました。
1888年には、日本で最初の火災保険会社となる東京火災保険会社が営業を開始しました。

 

生命保険の始まり

生命保険は中世ヨーロッパの「ギルド」という同業者の組合で始まったといわれています。この「ギルド」では、仲間同士が仕事で困った際の資金援助や、病気や怪我で働けなくなった場合、死んでしまった時に残された家族の生活援助を行っていました。
17世紀のイギリスのセントポール寺院では、仲間が亡くなってしまった際の香典を出すために毎月一定の金額を払うという制度が出来ていました。
しかしこの制度はみんなが同じ金額を払っていたため、組合員などが減ってしまうと、約束通りの香典の金額を支払うことが出来なくなってしまうため、この制度は潰れてしまいました。
18世紀になり、天文学者エドモンド・ハレーの手によって、実際の死亡率に基づく生命表が作られました。
この生命表を用い、合理的に保険料を計算し「生命保険」が生まれます。
合理的に計算を行い、保険料を徴収するこの仕組みにより潰れる事のない仕組みが出来上がりました。
この仕組みが出来、人々の暮らしが変化する中で、死亡した場合以外の病気や怪我の入院のリスクや、老後のリスクに備えた生命保険が考え出されていきました。

 

現在の保険制度とこれからの未来

こうやって始まった保険制度は、長い年月と様々な災害に対する人々の知恵から発展を遂げてきました。
海上保険から始まり、現在では人工衛星や航空機に対する保険なども考え出されています。
その他にも日本の超高齢化社会にとても大切な介護保険や、愛犬などの治療費を保障するペット保険など多岐に渡ります。
私たち個人が安心して生活を送るものから、大きなビジネスのリスクに関する保険まで様々です。
新たなサービスが生まれると、そこには新たなリスクが発生しそれに伴う保険が誕生していきます。
日本の人口は2011年から減り続けてはいますが、世界的に人口は増え続けており、人口が増えると経済も成長していきます。
今後も経済成長に伴い新たなサービスが生み出され、そのリスクに備えるための保険が誕生していくことでしょう。
現在を生きている我々では想像もつかないサービスや、そのリスクに対する保険が50年先100年先の未来に誕生しているかもしれません。

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