無数にある仮想通貨と現状
2000年代に突如としてインターネット上に登場したビットコイン。
このビットコインが仮想通貨の始まりです。
仮想通貨は特定の国や中央銀行による価値の保証を持たない通貨で、自国内送金はもちろんの事、海外送金のコストの安さと速さなどが注目され、広い範囲で利用されるようになりました。
仮想通貨は当初ネットゲーム等仮想空間での取引決済などを想定していたようです。
アメリカなどは自国間での送金なのにも関わらず数日かかる場合がある事や、コストが高い事などもあり2011年に注目が集まったようです。
仮想通貨の最大の魅力は仮想通貨の中核技術ともいえる、ブロックチェーンです。
このブロックチェーンは中央集権的な仕組みを置かず、分散型のネットワークで情報を管理する技術の事です。
このブロックチェーンの登場により、インターネット上で便利に利用できるお金という役割だけではない、大きな様々な可能性を秘めていると言われています。
ビットコインは主に通貨としての役割を果たしていますが、イーサリアムなどはアプリケーションの開発が中心です。
これらはブロックチェーンというシステムにより安全性などが確保されており、今後様々なサービスに活用が期待される技術です。
このように、様々な可能性を秘めている仮想通貨ですが、問題もあります。
まだまだ技術的に改善の余地などもあるのですが、一番の問題は詐欺的な仮想通貨が多い事です。
実態を持たず、初めから詐欺目的で実体のない仮想通貨をでっちあげ、資金を募りそのまま逃げてしまう事案が沢山起きています。
どんどん詐欺の手法も巧妙になっているようですので注意が必要です。
そういった詐欺通貨ではなくしっかり流通している仮想通貨をいくつか紹介したいと思います。
ビットコイン
いわずと知れた仮想通貨の始まりがビットコインです。
ビットコインには上限が設けられており2100万枚です。現在の発行量は約半数ほどの1200万枚発行されているといわれています。
円やドルなどの法定通貨には発行上限がないので、基本いくらでも発行することが出来ますが、ビットコインは国や中央銀行の管理下にあるわけではないので、こうした発行上限が決められています。
この発行上限はあらかじめ使用として決められ、プロトコルにも実装されているので、この上限が変更されることはありません。
そしてビットコインはアドレスを指定すれば、どこにでも瞬時に送金することが出来ます。手数料もほとんどかからず送金することが出来ます。
P2Pネットワークにより維持されており、ビットコインのプログラムをダウンロードした人々により維持管理が行われているのです。
イーサリアム
ビットコインの次に注目されている仮想通貨がイーサリアムです。時価総額もビットコインに次ぐ第2位で、ブロックチェーンの技術を利用した仮想通貨です。
ビットコインより機能を拡張しており、「スマートコントラクト」という技術を利用しています。
この「スマートコントラクト」には、取引で行われる契約を自動で実行し、保存する機能があります。
ビットコインの場合は、ブロックチェーン上で取引記録を管理していますが、イーサリアムの場合は、取引と同時に契約内容も管理しています。
イーサリアムでは主にアプリケーションの開発が行われています。
アルトコインとは?
仮想通貨といわれればビットコインが真っ先に思いつくと思いますが、先ほどご紹介したイーサリアムなど仮想通貨は沢山ありますが、ビットコイン以外の仮想通貨を「アルトコイン」もしくは「オルトコイン」と呼びます。
「アルトコイン」とはオルタナティブコインの略で、代わりのコインという意味です。イーサリアムも定義上「アルトコイン」に入ります。
時価総額第3位「リップル」
イーサリアムに次ぐ時価総額3位で、リップルの最大の特徴は海外送金が容易であるという事です。
2013年9月に公開されました。
ビットコインとは少し異なり、通貨ではなく分散型技術を使った仮想通貨などの決済や送金を行うシステムがリップルです。
世界的大企業であるGoogleの子会社がリップルに出資を行ったことで話題になりました。
日本初の仮想通貨「モナコイン」
モナコインは日本初の仮想通貨として、注目を集めています。
かわいらしいアイコンですが、モナコインの技術力はかなり高いようです。
ライトコインをベースに開発されたようで、世界で初めてSegWitを実装したコインです。送金が早いとされているビットコイン(約10分ほど)よりも送金が早く、手数料も安いのが特徴です。
さらに取引所などを介さず、違う仮想通貨同士の取引をユーザー同士で行う「アトミックスワップ」をビットコイン間で成功させています。
実際には開発途中で使える仮想通貨はあまり多くないのですが、モナコインは実際に使用することが出来ます。
日本国内ではビットコインの次に使用できるお店が多い通貨で、今後も増えていくことが期待されています。