2018/04/13 最終更新日:2019/11/13

住宅ローンは繰り上げ返済と貯蓄どちらが良いのか?

日本人の借金に対する意識

日本人は借金に対する抵抗感が強い国だと言われています。
世界の先進国の中でも、借金が恥ずかしい、少しでも早く返済したいという想いが強い国のようです。そういった国民性もあり、住宅ローンを完済した人の内9割の方が、繰り上げ返済を行っているようです。この繰り上げ返済を行うにあたり、その資金源は様々で、ボーナスであったり、日々の節約であったり、繰り上げ返済用に貯蓄を行っている場合もあり、保険など家計の支出を見直し返済資金を捻出するなどといった方法もあるようです。一番オーソドックスな給与アップなどの収入の増加に伴い、繰り上げ返済を行なえればいいのですが、そう簡単に収入は上がっていきません。
よって繰り上げ返済を行った方々は、様々な工夫をして返済資金を捻出しているようです。このことからも、日本人が借金に対して強い抵抗感があるのがわかります。

 

繰り上げ返済の効果と注意点

繰り上げ返済は早い段階で行う方が効果的といわれています。
原則として繰り上げ返済は早ければ早いほど、返済期間が短縮されるので利息軽減の効果が高いといわれています。しかしこの繰り上げ返済にも注意が必要で、住宅ローン控除を受けている場合、この繰り上げ返済を積極的に行ってしまう事により、受けられる控除が少なくなってしまう事があります。そして繰り上げ返済を無理して行う事は避けましょう。
借金の抵抗感から少しでも早く完済するため、無理して繰り上げ返済を行ってしまう方がいらっしゃいます。あまり無理して繰り上げ返済に現金を消費してしまいますと、緊急時に現金が必要になった際に困ります。一定程度の現金や預金などはきっちり確保し、余裕をもって繰り上げ返済を行う事が大切です。よく繰り上げ返済と投資、どちらにお金を回すのが良いのかという事もいわれますが、投資にリスクはつきもので必ず資産が増えるというわけではありません。
しかし、繰り上げ返済の場合は、返済した分は必ず減っていきます。返済に失敗は存在しません。そういた意味でも投資にお金を回すのであれば、繰り上げ返済に回して確実に完済を目指すのが無難といえるのではないでしょうか。

 

住宅ローン繰り上げ返済方法

住宅ローンの繰り上げ返済には2種類の方法があります。
一つは全体の返済期間の短縮を行い利息の負担を減らす「返済期間短縮型」と月々の負担の金額を減らす「返済額軽減型」です。
「返済期間短縮型」はまとまったお金が手元にある場合の方法で、そのお金を繰り上げ返済に充てる事で返済期間が短縮されます。
それに対し「返済額軽減型」は、定期的に繰り上げ返済を行い、返済期間は変わらず月々の返済額を減らすという方法です。
どちらの方法にしても、返済の負担の軽減につながる有効な方法ですが、「返済期間短縮型」のほうが利息軽減の効果もあり、有効な方法といわれています。しかし、返済する金額によって効果の度合いも変わってきますので、自分に合った繰り上げ返済方法を選び、無理のない繰り上げ返済を行う事が望ましいでしょう。

 

具体的な繰り上げ返済の手段

繰り上げ返済の手段については、金融機関によっても異なるようですが主な手段として、「インターネット」、「テレフォンバンキング」、「窓口」、「テレビ窓口」などが主な方法のようです。
この繰り上げ返済の手段についても、金融機関に確認を行い一番負担の少ない方法で行う事がいいのではないでしょうか。

 

繰り上げ返済と貯蓄を両立させる方法

基本的には繰り上げ返済と貯蓄を同時に行うのではなく、一定程度の現金と預金以外は繰り上げ返済を行う方が、利息の軽減などの効果もあり良いのですが、貯蓄も無いと安心できない方などもいらっしゃるでしょう。繰り上げ返済と貯蓄を同時に行うおすすめの方法をご紹介します。
その方法とは、「通常の生活に使う用」「貯蓄用」「繰上げ返済用」など、目的別に口座を使分ける方法です。

 

通常の生活に使う口座

通常の生活を行う上で使用する口座です。食費や光熱費、通信費、賃貸の家賃など、生活に関わる全ての支出をこの口座で行います。給与の振り込み先なども、この口座に指定しておきます。毎月の住宅ローンに関しても、この口座から行います。

 

貯蓄用口座

生活に必要な金額を確保した上で、毎月決まった額をこの口座に貯めていきます。しっかりと毎月いくらと金額を決めて行うのが、長続きするコツです。金額が決まっていないとどんどん緩くなっていってしまうので、毎月決まった金額で貯めるようにしましょう。
記者に勤めている方などは、給料から天引きしてお金を貯める事の出来る、財形貯蓄制度を利用することもおすすめです。本当に緊急事態でどうしてもお金が必要になった場合以外は、このお金を使わないようにしましょう。

 

繰り上げ返済用口座

繰り上げ返済用口座は、生活に必要なお金を確保した上で、貯蓄用の口座にもお金を確保した上で、残った余剰資金をこの口座に移します。こういった場合は、ある程度貯めてから返済を行う「返済期間短縮型」の返済に充てると良いでしょう。
いざという場合は、貯蓄に回したり、生活資金に回したり出来るのも、この口座を持っておくメリットです。

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