2018/04/25 最終更新日:2019/11/13

定期預金よりも節税効果が高い個人型確定拠出年金とは

日本の年金制度

日本の年金制度は、3つの年金から構成されており、主に3階建てと呼ばれています。
まず1階部分にあたる年金が、基礎年金とも呼ばれている、20歳以上の全国民が加入する国民年金があります。加入期間の長さによってもらえる金額が決定される仕組みで、もちろん加入期間が長ければ長いほど、もらえる金額は多くなります。


2016年度の場合、1カ月あたりの老齢基礎年金受給額は65,008円(67歳以下の新規裁定者の場合)、国民年金保険料は16,260円となっています。次に2階部分ですが、一般のサラリーマン・公務員等が加入する厚生年金保険、自営業者・フリーランスが加入する国民年金基金があります。
厚生年金保険は強制加入となっており、選択の自由はありません。一方、国民年金基金は任意加入となっており、加入すると追加の掛金の負担が生じてはしまいますが、将来受け取れる年金の金額は多くなります。次に3階部分ですが、従業員を対象として企業が独自に運営する確定給付企業年金があります。企業によっては、高額の年金が受け取れる場合もあります。
また、公務員の方は年金払い退職給付が受けられる仕組みになっています。現在はこれらに加えて、個人として積み立てを行う確定拠出年金があります。

 

確定拠出年金の「個人型」と「企業型」の違いとは

個人型確定拠出年金
・自分で掛金の金額を決め、自分でお金を出す。
・掛金が全額所得控除の対象となるので、確定申告・年末調整により税金の還付が受けられる。
・対象者が、60歳未満の厚生年金被保険者、または、60歳未満の第1号被保険者
・国民年基金連合会への申し出が必要で、任意加入
・毎月の拠出限度額は、企業年金制度なしで、23000円、自営業者などで、68000円
・納付方法は、企業年金制度なしの方は給料からの天引きまたは口座振替、自営業者の方は口座振替
・給付を受ける場合は、5年以上20年以下の期間年金、または、一時金
・受給権の付与条件は、拠出時から受給権が発生

企業型確定拠出年金
・企業が決まったルールに基づき、お金を出す。一部従業員側が掛け金を負担するケースもある。
・企業が掛金を負担するので、企業側が会社の損金として処理する。
・対象者が、60歳未満の従業員など、規約などによって65歳まで加入できる場合もあり
・原則、全員加入
・毎月の拠出限度額は、企業年金制度ありで、23000円、企業年金制度なしで、55000円
・納付方法は、企業が納付
・給付を受ける場合は、規約に定められた受け取り方法から選択
・勤続年数3年以上

 

個人型確定拠出年金のメリット

確定拠出年金のメリットは、確定拠出年金自体が、老後に向けた資産形成を行う制度であることから、拠出額である掛け金が全額所得控除になります。そして、運用益が非課税なので、積立期間が長期になればなるほど、節税効果と複利効果が大きくなります。
現状の銀行の金利などを考えると、定期預金を行っても大した利息は期待できず、ほとんど定期預金で積み立てていくメリットは存在しません。同じように積み立てるのであれば、確定拠出年金の方が、節税効果と複利効果が大きい分お得になります。

 

個人型確定拠出年金のデメリット

個人型確定拠出年金は節税効果に複利効果が高い、メリットが大きい制度ですが、メリットばかりではなく、デメリットも存在します。

①元本割れの可能性
確定拠出年金は、掛け金を拠出して運用していきます。運用の成果というのは、それぞれ選ぶ商品によって大きく変わってしまいます。例えば、運用商品を「投資信託」にした場合、元本割れのリスクが出てきてしまいます。リスクが一定程度あるという事は、逆に考えますと、それ相応のリターンが期待できるという事でもありますので、じっくり考えて商品の選択を行いましょう。
投資信託はプロのファンドマネージャーに運用を任せることができ、少額から分散投資ができる商品となります。運用益を積極的に出していきたいという方は、信託報酬などに注意しながら商品を選ぶ事をおすすめします。また、すべての資産を投資信託で構成するのではなく、定期預金や保険などの元本確保型の商品を組み合わせてリスクを軽減することも可能になります。
絶対に元本割れをしたくないというのであれば、現状定期預金を選択するという方法が一番無難でしょう。しかし、私たちの預金にもマイナス金利が導入される可能性が、現状では0ではありません。そうなった場合は、定期預金のメリットはほぼなくなります。

②管理に手数料が掛かり、引き出しが出来ない
確定拠出年金を始めるにあたり、金融機関に口座を開設しなければいけません。金融機関は銀行や証券会社、信託銀行、保険会社など様々ありますが、どこに開設したとしても、国民年金基金連合会に支払う手数料(年間1,236円)、金融機関の運営管理機関手数料、事務委託先金融機関手数料(年間768円)という3つの手数料が発生します。
そして、老後の資産を規制するための制度という性質上、原則として60歳まで引き出しが出来ません。引き出しは出来ませんが、掛け金の変更は可能ですので、自身の生活に合わせて変更を行いましょう。

 

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