40歳を超えると話題になるのは健康のことと、老後の話しが上がってきます。まだまだ20年後と考えるか、もう20年しかないと考えるかは人それぞれかと思いますが、先が見えない中で今の家庭の状況を把握し、動けるうちに手を打っておく方が賢明です。では、夫婦で持ち家を持っていた場合、老後資金はどれくらい必要なのかを見ていきましょう。
■老後に必要な資金は?
厚生労働省の調べによると、2017年の日本人の平均寿命が男性81.09歳、女性は87.26歳でいずれも過去最高を更新しました。しかし、時代は人生100年時代を迎えるといわれています。そのようなことを鑑みると定年退職の年齢も高齢化してくるでしょう。
しかし、現行でいくと65歳定年で100歳まで生きた場合35年間は、公的年金と老後のために蓄えた資金で生活をしていくことになります。
総務省の家計調査が2017年に行われていますが、その報告として持ち家に住んで、ローンの支払いが終えたことを前提としている65歳以上の方の、税金や社会保険料などを除いた所得は約181,000円となっています。それに対して、支出平均は約235,000円で、毎月の赤字が54,000になってしまいます。
毎月の赤字金額に12ヶ月を掛けて、さらに100歳までの35年を掛けてみると22,680,000円という金額になります。しかし、この数字はあくまでも健康でいればの話しです。病気などをするとさらにお金は膨れ上がります。
■老後のためにできること
老後の赤字補填のための一つに、持ち家を手放すという考え方もあります。しかし、それでは一時的にまとまったお金は入ってきますが、人生はどこまで続くかはわかりませんし、夫婦のどちらかが病気になったりしたら、ライフスタイルも変わるかもしれませんので、売った金額でまかないきれるかという保証はありません。
そこでもう一つの方法として、ご自分は中古マンションなどに移り、持ち家を「貸す」という考え方です。そうなると、毎月決まった家賃が入ってきますので、毎月の赤字補填になります。また、マンションなどは駅近に多く、生活の利便性は比較的良いです。
シニア世代の夫婦2人暮らしであれば広さもそれほど必要ではなく、それよりも買い物や移動に便利な場所に住めば生活は楽になります。また、若いころには何でもなかった一戸建ての階段や庭の手入れも、歳を重ねていくうちにつらくなることもあるでしょう。そのようなことも考えると、マンション生活の方が楽なのかもしれません。
■まとめ
持ち家がある夫婦の老後資金について考えてきましたが、人生100年時代といわれる現代、老後の生活にいくら必要か、また、どういう環境で快適にセカンドライフを迎えることができるのかを考えてこれから人生設計をしていくことが重要です。