11月13日、DMM.comはフランスのエンジニア養成機関「42」の東京校として、一般社団法人「42 Tokyo(フォーティーツートーキョー)」を設立したことを発表しました。
今や世界中から注目される「42」ですが
なんと「学費無料」「就職率100%」というスゴイ試みの学校です。
本記事ではこの42について解説いたします。
学費無料の「42」とは
「42」の最大の特徴は学費が無料で、学歴も家庭環境も問わず、16歳以上であれば誰もが平等に挑戦可能という点。
更に、生徒同士が学び合う“ピアラーニング”を取り入れ、教室が24時間365日開放されている点も非常に画期的です。
42には教科書や授業のようなカリキュラムはなく、世界の企業から最新の問題が共有され、それが課題として取り上げられます。
その課題を解決する方法をインターネットで調べたり、友だちと協力したりしながら解いていく“問題解決型”の学習システムが取り入れられているんですね。
42に入学するためには
42は学歴も家庭環境も問わず、16歳以上であれば誰もが平等に挑戦することができます。
このように非常に魅力的な学習システムを提供している「42」ですが、入学するためには厳しいピシン(入学試験)をパスする必要があります。
日本における42での入学試験“ピシン”の実施内容
日本では2020年1月からピシン(入学試験)を開始。1カ月に309名を対象に実施し、それを3カ月行う予定です。なので、合計927名が試験を受けられることになります。
生徒同士のマッチングがキモのカリキュラムなので「150名を割ると生徒同士で教え合う仕組みが機能しない」ようで、おそらく最低でも150人は合格するとみられています。
42を日本に導入したのはDMM.com
オンラインでの動画・ゲーム配信から、英会話、証券など様々な分野に手を広げるDMM.comが42に出資(5年間で約50億円)し、東京で開校されることになりました。
代表の亀山さんはこの発表の最後に、「立ち上げから5年くらいはDMMでサポートしつつ、将来的には42 Tokyoの卒業生が優秀なエンジニアになり、収入をあげていく。そんな卒業生たちが収入の一部を42 Tokyoに寄付し、次の生徒たちを支える。そんなエコシステムが構築できたらいいな、と思います」と展望を語っています。
今後、日本のエンジニアは不足する
経済産業省の調査によると、2030年にはエンジニアは約79万人不足すると予測されています。
『需要>供給』という関係性において共有側の価値が高くなり、優秀なエンジニアの給料は上昇傾向にある、と言えるでしょう。
既に「就職率100%」という実績を出している42ですので、その効果は非常に高いと思われます。
今後の日本のIT業界にどのような影響を及ぼすのか、2020の春が非常に楽しみですね。